それから10日後―。

私は桃枝先輩と駅前のファミリーレストランで、待ち合わせをしていた。

待ち合わせ十分前に行くと、まだ来ていなかった。

先にコーヒーを頼んで待っていると、待ち合わせ五分前に先輩は来た。

「相変わらず早いですね、里桜クン」

「呼び出したのは私の方ですから。ままっ、先輩も座って」

コーヒーがちょうど届いたので、先輩はモーニングセットを頼んだ。

時刻はまだ9時。広い店内には、人もまばらだ。

「それで改まって、話とは何ですか? 結構深刻そうですけど…」

「はい…。実はちょっと悩んでいまして」

私は先輩に『REN』のことについて、相談することを決めた。