やはり、アリィは寝汚かった。
いつもより遅く起きた私の目の前には、タオルケットを散らかし、腹を丸出しにし、布団から半分落っこちたアリィ。
起き抜けになんて醜いものを見せてくれるんだ。
最悪の目覚めである。
さっぱりしたくて顔を洗いに行き、戻ってきてもアリィはまだ寝ていた。
一向に起きる気配がない。
泥のように眠っている。
それならこれ幸いと、私は朝食と昼食の買い出しのため、またいつものコンビニへ向かった。
朝と夕方では、同じ店でも少し品ぞろえが違う。
そして、店員も。
「今日はいつもよりたくさん買って行かれるんですね。
お箸は多めにおつけした方がいいですか?」
明るく話しかけてくれるし、気配りもいい。
「えっと……二膳、お願いします」
「はい、かしこまりました!」
このお兄さん、最近よく見かけるけど、昼に働いてるってことはフリーターなのだろうか。
でも今は夏休みだから、大学生ってこともありえる。
いづれにせよ、彼ならもっと大手の企業でもやっていけそうだな、と余計なことを考えながら店を出た。
帰るころには、きっとアリィも起きているだろう。


