「ふぅ、結構進んだね」
アリィが久々に口をきいた。
見てみれば三分の一以上は終わったようだ。
一日でこれだけできれば上出来だろう。
「今日はここまででいいんじゃない?」
「やったー!」
アリィは万歳をして、その格好のまま後ろへ倒れた。
「あーもう疲れたちゃったよぅ」
「じゃあ、夕飯の前にシャワーにしようか」
本当は風呂場を使わせたくはないけれど、汚い体で布団に寝られるのはもっと嫌だ。
というわけで、お湯はためず、シャワーのみで済ませることで私は事前に自分と折り合いをつけていた。
ところが。
「ねぇ、一緒に入ろうよ」
そう来るとは思っていなかった。
一緒に入るだって?
何が悲しくてこの貧弱な体をさらし、その貧相な体を拝まにゃならんのだ。
「いい、いらない!」
全力で拒絶して、諦めの悪いアリィを脱衣所へ押しこめる。
深いため息が出た。


