アリィと一緒にいることにも、もうずいぶん慣れた。
慣れたくなどないのだけど、心が勝手に慣れてしまった。
自分の立場を受け入れたから、そうできるようになったのだろう。
だから、不本意ながら、アリィの存在は去年ほど負担にはなっていない。
目下直面している問題は、他にある。
お金が、ない。
今日もいつものコンビニに立ち寄ったものの、財布の中には小銭しかない。
他の弁当に比べて安めな、お馴染ののり弁すら買えない有様だ。
どうしようもないので、カップラーメンを二つ買った。
長年続いてきた習慣が崩されたというのに、店員は表情ひとつ変えることなくたんたんとレジをこなすだけで、
ああ、この人たちは何も見てやしないんだな、という発見をした。
残ったのは、カップラーメン一個すら買えない金額。
ため息をついても、お金は増えてくれない。


