でも、それは私のかんちがいでした。
由紀子ちゃんはおそろいのクマちゃんをバッグにつけてくれませんでした。
あんなに楽しい時間を過ごせたと思っていたのに思い出すと由紀子ちゃんは一度も笑ってくれてませんでした。
楽しかったのは私だけで、やっぱり由紀子ちゃんは私のことが嫌いなのだとわかりました。
由紀子ちゃんが足にケガをして来た日に由紀子ちゃんが保健室のカーテンの中に隠れてしまったときに私は思いました。
もう由紀子ちゃんはこれ以上私と一緒にいてくれないんだと実感しました。
たくさん嫌な思いをさせてしまったし由紀子ちゃんは優しいからたくさんガマンしてくれてたんだろうなと思いました。
もう由紀子ちゃんをガマンさせるわけにはいかないと思いました。
由紀子ちゃんと離れたくないけどこれ以上由紀子ちゃんをガマンさせたらかわいそうだと思ったのです。
でもまたひとりぼっちになるのは嫌でどうしようと悩んでいたときにノアちゃんが仲間になろうと誘ってきてくれました。
カナエちゃんとミオちゃんとノアちゃんは私のことをおもしろいと言ってくれました。
カナエちゃん達のことをみんなこわいって言うし私もそう思っていたこともあったけど本当は違いました。
カナエちゃん達は自分を表現するためにいろんな努力をしていてとても尊敬しました。
だから私はカナエちゃん達と一緒にいようと決めました。
そうすれば由紀子ちゃんももう苦しまずにすむと思ったのです。
だから由紀子ちゃんが追いかけて来てくれたとき、びっくりしました。
由紀子ちゃんは私のことを嫌いじゃなかったのですか?
どうしていいかわかりませんでした。
私はもうカナエちゃん達のソウルメイトになってしまったし由紀子ちゃんはあまりオシャレは好きじゃないみたいだったので由紀子ちゃんを誘うことはできませんでした。
どうしようと思っていたら、あの日の事故が起きてしまいました。


