「中原、ですか?」

その名前を聞いたとたん、俺の心臓が跳ねた。

ポーカーフェイスが得意でよかったことに、感謝する。

「それはどう言う意味で?」

「彼女を探しているのは、彩花に似ているからなんですか?」

ドキリと、俺の心臓がまた跳ねた。

誰に似てるって…?

何も言わなくなった俺に、
「中原は、彩花の代わりですか?」

南野が言った。

代わり…?

その意味は、わかっている。

似ていると思えば、似ている。

けど、それはパーマがかった髪だけだ。