「俺は別にどうなっても構わない。

ただ、真希だけは傷つけるな。

撮った写真はバラすなり何なり、お前の好きにすればいい」

そう言った俺に、彼女は目を伏せた。

「――わかったわ…」

呟くように、彼女が言った。

「もう、何もしない…。

あなたたちに、手は出さない…」

そう呟きながら言った彼女は俺たちに背中を見せると、その場を去って行った。

「勇」

また2人っきりになったとたん、真希が呼んだ。

「さっきの子、誰だったの?」

何となく、質問は予測していた。