寝言なら他で言え。

「俺は言ったはずだ、お前みたいなタイプの女は嫌いだと」

「へえ、そう」

初めて聞いたとでも言うように、彼女は返事をした。

「俺だけじゃなく、真希を巻き込んで何になる?」

「真希って言うんだ、あの人」

彼女はバカにしたように言いながら笑った。

「別に。

あなたが真希さんと別れて、あたしを選んでくれたらいい話よ」

狂っているうえにバカげていると思った。

「あたしね、知ってるの」

彼女が言った。