寮の部屋に戻ると珍しく訪問者が訪れた。 ドンドンドンッ!! けたたましいノックと共に。 誰!? 「美桜!!開けなさい!!」 お父さん……? それは家を出て行ってから一度も会っていないお父さんの声だった。 ドアを開けると、そこには確かにお父さんがいた。 無精ヒゲを生やし、髪はボサボサ。 少し痩せた気もする。 「美桜!!お前あんな奴と会っているのか!!」 どうやら怒っているらしい。 『あんな奴』 私が会っているのは、一人しかいない。