PRAY MACENARY

コクピットの中から覗かせるパイロット達の顔はそれぞれ差異はあるが、若々しさ、幼さを残したまま凛々しく、これから戦場に赴くのだと表情が語っていた。

「待たせた。」

各機の通信機に無機質な少女の声が流れ、静寂の中を一機のAMが微かな歩行音と共に格納庫から姿を表した。

漆黒に包まれたその機体はスリムなシルエットながらも各所に緩やかな丸みを帯び、どこか女性的な印象を与える。

全長は狼牙よりやや低く、AM全体の中でも小柄な部類に入る。

漆黒の機体、爪狐は並んでいた四機のAMと向き合うように立ち、ゆっくりとコクピットを覆う装甲を開いた。

「皆、集まっているな。

これより、作戦を開始する。

全機の無事を…祈る。」

霧野は静かにそう告げ、再びコクピットを装甲で覆う。

それに続くように他の4機もコクピットの装甲を閉じていった。


爪狐は方向を他の4機と同じ向きに変え、やや膝を曲げる。

背面のバーニアに火が灯り、その影響で辺りには緩やかに風が流れ始めた。

「爪狐改霧野機、出撃する。」

次の瞬間、爪狐はバーニアを使い空中に舞い上がった。