PRAY MACENARY

指揮官である漆黒の妖狐、
一年前に仕留められなかった二機の狼牙、
得体のしれない、が戦力としては申し分ない飛行タイプの新型、
そして片腕の狼牙。

これが敵の全て、これでは「敵には優秀なパイロットが多い」のではなく「敵は全て優秀なパイロットである」、ということになる。

今更ながら難敵だな、とシバは再び目を閉じた。

「しかし、大尉。本気ですか?」

シバは閉じたばかりの目を再び開ける。

「本気、とは?」

なんの事だ?と首を傾げながらシバは返答を問う。

「いえっ。なんでもありません。」

シバとしては単純に疑問を問うただけであったが、その声から感じられる圧迫感は年上の部下を恐縮させるには十分であった。