男はコクピットの中、ただ瞑想をしていた。
現在地はL-504、霧野が面会に指定した場所にシバは約定の通り部下の一人と霧野の到着を待っている。
「大尉。」
通信機から聞こえる部下の声にシバは瞑想を終えた。
目を開けたシバはモニターに映る部下のAMにゆったりと目を向ける。
「やはり美しさに欠ける。」
目の前にある機体はガンナー。シバはその長方形をそのまま繋げて作られたような容姿を好いてはいなかった。
「どうした曹長。」
気持ちを切り替え、シバは自身と共に面会に臨む部下に応えた。
「バラックから二機のAMの出撃を確認。
観測からの報告によれば爪狐と片腕の狼牙です。」
レーダーにはまだ距離はあるが二機のAMの反応が出ているのを確認したシバは返答を返した後、思考を巡らす。
片腕の狼牙、一年前のバラック攻略戦にはいなかった機体だ。
部下の報告にもあった、なかなか優秀なパイロットだとあった。
「敵ながら、向こうには優秀なパイロットが多い。」
シバはそう言いながら思い直す。

