『桜ちゃん?』 有子先輩と麻里先輩が 驚いたように私の名前を繰り返す。 「そうですけど・・・どしたんですか?」 有子先輩が答えてくれる。 「勘違いかもやけど、桜ちゃん小5くらいの時に私らに会ったことない?桜小と百樹小の境目のとこで」 私はおぼろげに思い出した。 あの、辛くてたまらんかった日々を・・・。