「でも、急にお邪魔するのは迷惑じゃない?」 「平気だよ。気にしなくていいから。」 ニコッと笑いながら、ゆっくり歩き始めた。 二人で傘の柄を握りながら、由優の歩幅に合わせて歩く。 ガチガチになって黙りこんでいる由優の耳元で“好き…”と囁くと頬だけじゃなく顔中が赤くなった。 「理緒っ…!」 突然言ってビックリさせてしまったせいか、由優は少し怒っているけど… 俺には、その表情さえも愛しい…としか思えないんだよな…。