「中学の時に、理緒君を見て…一目惚れだったの。あの時はクラスが違って、なかなか声が掛けられなかったんだけど、今日…ちゃんと言えて良かった…。」 理緒は新谷さんの話を、俯き加減で黙って聞いている。 なんだか心臓の音がうるさくなってきちゃった…。 ザワザワするよ…。 私は、入り口から少しだけ顔を覗かせたまま、理緒と新谷さんから目を一秒も逸らせずにいた。 「理緒君…。私と付き合って下さい…。」 少し間があった後、教室に響いた新谷さんの声に、ドキッと心臓が跳ねあがった。