「もしかして、嫌いになった?」 「…きっ…嫌いになんかなってないよ…!空守君への気持ちは、ずっと変わらないから……。」 フルフルと首を振ると、空守君の表情が少し和らいだ。 「それなら…どうして?」 少し首を傾げながら聞く空守君に、私は顔を俯けた。 「そ…空守君の彼女になったんだ…って思ったら、どう接したらいいのか…何を話したらいいのか……わ…分からなくなっちゃったの…。」 空守君に包まれた手を見ながら、思っていたことを正直に言葉にした。