空守君には、見に来てほしい…って言われたけど…


あれだけ人がいたら、私が居ても居なくても分からないよね…。


みんな空守君のこと応援してくれてるし、私はここから密かに応援しよう…。


それに……もしかしたら、グラウンドには空守君の彼女さんだって見に来ているかもしれないもんね…。


私は……行かない方がいい気がする。


空守君への気持ちを抑えるためにも、そうするのがいちばんいいよね…きっと。

“やっぱり、ちょっと決勝戦を見に行ってくるわ〜!”とハイテンションで朝比奈先生が保健室を飛び出して行った後…



私は何をするわけでもなく、ボーッとしながら窓の外を眺めていた。