「な…なんとなくです。」 本当の想いは言えなくて、曖昧に答えた。 フラれた…なんて言ったら、空守君…昔のこと思い出しちゃいそうだし……。 そこまで理由を詳しく話す必要もないよね…? 「“なんとなく…”が理由なら、普通に話せよ…。な?」 一つ…また一つ… 空守君の吐息が漏れて、私の唇にかかる。 「由優…、俺と話す時…ぎこちない言葉遣いするの…禁止だからな…?」 き…禁止? そんな、急に決められても…。