真剣な眼差しに瞬きすら忘れそうになる。


逸らしたいのに、逸らせない…。


私の心の奥まで届くほど強い視線のように感じた。



絡み合う視線にドキドキしすぎて、声が出てこないよ…。


しばらくすると、長く震えていた携帯のバイブも止まり、私と空守君の間には、とても静かな空気が流れていた。


時折、そよぐ夜風が空守君の黒髪を揺らす。


そんな様子を見ているだけでも、鼓動が一層速くなっていた。