恋する心は“あなた”限定


「空守君、は…早かったですね…。」


あがってしまった息を整えようとすると、空守君が顔をグッと近付ける。


「包海…だよな?」


「はい…。」


確かに包海は私だけど…
どうしたんだろう?


「なんか雰囲気違ったから、一瞬、誰かと思った。」

空守君は、私から顔を遠ざけるとパッと視線を逸らした。