「行ってらっしゃい!お父さんに、お祭りだからって、あんまり飲み過ぎないように言っておいてね!」 「…うん。分かった。」 頷くと、お母さんがニコニコしながら見送ってくれた。 正直なところ… お父さんに伝言出来ない気がする。 空守君でいっぱいいっぱいになりそうだもん…。 私は夕暮れ時の並木道をドキドキしながら、ゆっくりと歩き始めた。