「え…あの…?」


「あいつ、誰にでも優しく接する癖があるから…。未裕ちゃんが巻き込まれないか、少し心配してたってのもあるんだよ…」





誰にでも優しい…か。


そうだね…




でも、それでも祐也さんには"特別"がいるみたいだし…。



あぁ…また泣きそう…


込み上げてくる涙が金沢さんに見えないように、下を向いた。









「…知りたい?」













「…え……」










何を…?


涙が止まった。













「知りたい?祐也と直子の関係」





「え…金沢さん…、直子さんのこと、知って…?」



「うん、まぁ、あいつらと俺と、近藤ってやつの4人は中学が一緒でさ…よく知ってるよ」






「そっ…そうなんだ…」



それで大学も一緒だなんて…

よっぽど仲良しなんじゃ…










聞くとまた傷つくのは解ってたけど


聞かずにはいられなかった。








「金沢さん……やっぱし聞きたい…」



「そっか。うん、いいよ」




私が言うと、優しく笑ってくれた。