大好きです。



試合はどんどん進んでく。


あたしたちのチームが完全勝利☆

なのにさっきから陸の機嫌が悪い。

ナイスプレーだったのに。


バスケを知らないあたしはよく分からぬまま不機嫌な陸を見つめていた。


「…んだよ」

「おぉ!?」

急に陸に話し掛けられてオッサンみたいな声をだしてしまった…

その声を聞いて笑う陸。


元気じゃん。


「…陸、不機嫌だと思ってた…。」

「…え?俺不機嫌だよ…?」

「…どこが??…」

「…」

何?

このゆっるーい会話。

「何ってば!」

「…今日は調子悪かったから」

てか、陸の調子悪かったって…


ちょっとしたパスミスだけじゃん…

それくらいなんともないじゃんと思うのはあたしだけ??


ま、これを言うと陸が不機嫌になるよね…


「次頑張ればいいじゃん!」


プチッ


…この音が聞こえたのはあたしだけでしょうか?


「ムカついた」

「へ!?」

「はぁ~…」


なんで…

ため息なんかつくの…?


陸のこと心配して言ったのに!

「陸なんて…」

「は?」

不機嫌…

でも負けない!!


「陸なんか…」


ヤバい…

今のため息相当ダメージ来た…


「…グスッッ…」

だめだ…

泣いちゃった…

こんなときに泣くなよあたし!!

「…ため息…ッ…しないで…ッ」

「…泣いてんの??」

「泣いてない!!」

「ため息?」

「…う゛ん」

「んなのしおりに向かってするかっての」