キミの願いを


――「って、よくないよねぇ…」



次の日。



あの後、さっさと自分の家へ帰ったあたし。




だけど、琉唯が勝手に殴ったのなら、仕方ないかもしれないけど……


殴った理由に、あたしが何か関係してるかもしれないなら…



やっぱり放っとけないよ。






…とはいえ、琉唯は喋ろうともしない。

華とは、なんだか話せないままだし。



残るは、赤川くんに聞いてみるしか……




なんて思って、赤川くんの席の方向を見たとき。


ばっちり華と目があった。


というか、華がこっちを軽く凝視していた。



いつにない真剣な眼差しで。






「エマ。


あたしが話すよ。場所かえよう」