輝先輩があたしにキスした。 だんだん激しさを増してく。 「…はぁ……っ…」 唇を少し放して、 絡み合う視線。 ガタッ――。 耳についたままのイヤホンを外し、輝先輩がそっとあたしを押し倒した。 途端に、輝先輩を下から見つめると、実感が湧いた。 あたし、このまま… しちゃうの…? そう思うと、微かな恐怖と嫌悪感がこみ上げてきた。 瞼をぎゅっと閉じる。 「手…震えてる。」 輝先輩が、あたしの手を握って言った。