キミの願いを


なんで、平気でそういうこと言えるかなー…?


「あたしは小さい頃から、このお願い事でやってきたのー!」


「じゃあ手遅れになる前に、今のうちに変えといたほうがええんちゃう?」



………ほんとに最悪。


「なに?変えれば、琉唯の気は済むわけ?」



「まぁ、そんな怒らんくても」



誰が怒らせたの…?




……


違うことを書き足そうと、ペンを握ったけど、ふいに動きを止める。



「やっぱこのままにする。思い出があるの。約束してくれた。」


「…思い出?」


琉唯は興味ありげに聞き返す。



「あたしが…初めてこの神社に来たとき。1人の男の子があたしをじっと見つめてた――。」