「何て書くん?」 琉唯が、あたしの絵馬を覗き込む。 「あたしは、決まってるから」 すらすらとペンを動かし、書き終えると、琉唯に渡してみせた。 「あたし、小さい頃からずっと、可愛いお嫁さんになるってこの絵馬に書き続けてるんだ」 琉唯はあたしの顔と、あたしの書いたその絵馬を交互に見比べた。 すると、ふっと笑って、またあたしを見た。 「ん、何?」 「これ、叶わへんやん」 「…なんで?」 「だってまず、可愛くないやろ」 なっ――― 「さいってーい!!」