キミの願いを


「ええよ、俺はそんなん」


「え?でも、お金…」

ちゃんと半分払ってくれたのに。

「いいやん。1人で書きーや」


「…うん、ありがと」

「ん。」



なんだか今日の琉唯は


いつもより優しい気がする。



「あっ、間違えた。」


「え?…あっはは!
太一くん、漢字ちがうよー!」


「わぁーっ。まじでごめん!」


赤川くんが慌てて修正しようとするのを、華が止めた。


「いいよ、そのままで。汚くなっちゃうし。」



なんか2人、いい感じに仲よくしちゃって…。



そんな様子を横目に、あたしはペンを手に取った。