キミの願いを


帰ろうとする琉唯を、華が腕を引っ張って止めようとする。


「華、いいじゃん。放してあげなよ?」


あたしの言葉に、華も琉唯もあたしを見た。



「琉唯は、あたしのことを嫌がってるんだよ。

なんなら、あたしのほうが帰ろっか…?」


「はあ?
エマまで、なに言っちゃってるの?」


華の呆れた表情。



あたしは、それもお構いなしに琉唯を見つめた。



「最近の琉唯はわかんない。
何も言わずに急に話しかけてこなくなるし。
怒ってる?って聞いても、ちゃんと答えてくれないし。」


「ちょ、待て!それは、怒ってへんって言ったやんけ」


「そんなの!嘘かほんとかわかんないもん…。」