「…そ…れは……」


言葉につまる。



自分でも、なんでなのかわからない。


わからないけど、気になるんじゃなくて、

無意識に気にしてるんだ…。





――バンッ!


そのとき、教室のドアが勢いよく開いた。

入ってきたのは、上級生らしき女子生徒4、5人。


教室中のみんなが注目する中、先頭を歩いていた1人の先輩があたしの目の前で立ち止まった。



「え……」



「ちょっと話があるんだけど。」


「あんたが中田エマだよね…?」



「あ…はい…。」