キミの願いを


「なんでお前、それ持ってんの?」



琉唯が指したのは、さっき華に渡されたメイド服。



「あ、これは、なんか…コンテストの衣装?」


「コンテスト?」


琉唯が怪訝そうに聞いてくる。



「ほら。カップルで参加するコスプレのコンテスト。」



「お前……コスプレ癖なん?」


「えっ、いや、違うよ!」


少しテンパって、言葉に変に力が入る。



「で、誰と参加するん?」


「え?」


「カップルで参加なんやろ?」


どこか不満げに話す琉唯。



「あぁ…それが…」