キミの願いを


『おい』って、こんな忙しいときに何様のつもりよ…なんて、グラスに氷を入れながら思っていると、目の前にメロンソーダが現れた。


あたしが、ついさっき作ったやつだ。



そのメロンソーダを持って、文句ありげな様子であたしを見てきたのは、ウェイター姿の琉唯。




「やっぱ琉唯、浮いてるよね。」


「だから、好きで着てるんちゃうわ!」




吹き出しそうになるのをこらえていると、琉唯はうっとうしそうな顔であたしにメロンソーダを無理やり渡した。




「何?ちゃんとお客さんの元へ運んでよ?」


「あほか。メロンソーダちゃうねん、クリームソーダや。アイスのせるの忘れてるやろ。」



「あっ。」