「どうせ、あたしにはわかんないですー。 もういいから、帰ってよ?」 「わかった、帰るわ。 手伝ったろうと思ったのに。そんなん言うんやったら」 「わー!!ごめんなさい! 嘘です!手伝ってください。」 あたしは、ドアのほうへ向く琉唯の腕を、慌てて掴んだ。 「しゃーないなあ。」 なんて言いながらも、問題を凝視する琉唯。 そういえば琉唯って、こう見えて頭いいんだっけ。 サッカーもできるみたいだし、なんでモテないんだろ? 琉唯は、すらすらと問題を解いていくように、あたしに解き方を教えてくれた。