あたしも自己紹介だけすると、服を着るために美波さんは家の中のほうへ入っていった。


美波さんは、シャワーを浴びていたらしい。



「琉唯、お姉さんいたんだね」


「うん。
…で、今日は何の用?」



無駄話できるほど機嫌が良さそうでもないので、早速本題に入った。



「聞いたの。

…琉唯、あたしのために輝先輩のこと殴ったんでしょ…?」



琉唯は、あたしから視線をそらした。



「…あたし、琉唯には輝先輩とのこと、何も話してなかったよね。」



「でも、太一から聞いた。」


やっぱり赤川くんだ。