「うっさいなぁ。誰やねん」
中から出てきたのは、琉唯だった。
「あ、琉唯。」
「はぁ?お前、また来たん?帰れや」
「ちょっと!!彼女に向かって、その言い方は何よ!?」
あたしが言葉を発する前に、女の人が琉唯に怒る。
や、だから…
「彼女ちゃうわ!」
「違うの?なんだ。彼女になる予定の子か。」
「もっとちゃうわ!もう、どっかいけや」
「はーっ?それが、お姉さまに対する態度!?」
…えっ?
「お…お姉さま?」
あたしが呟いたのを聞いて、2人は言い合うのを止めた。
「そうそう。あたし、美波。琉唯の姉です」
美波(ミナミ)さんは、明るく、でも大人っぽい笑顔で微笑んだ。


