キミの願いを


…―「太一くんに聞いた話はこれだけ。」



華は続ける。


「その後、琉唯は先生に呼び出されて、3日間の自宅謹慎。輝先輩もその日は早退ってことで、処分されたみたい。

輝先輩は成績優秀でしょ?先生からも気に入られてるから、ほとんど琉唯が悪者扱い。」



まぁ、琉唯が手を出したわけだけどさって言って、小さく笑った。





「…教えてくれて、ありがと」









琉唯、あたしのために…



そうだよね…?






なぜか、涙が次から次へと溢れる。



だけど、涙が流れていけばいくほど





胸の奥がすーっとした。