俺が追ってくる姿を見たミカエルは、うっすらと口元に笑みを浮かべたまま、微動だにせず構えて待つ。 「人間ごときが、侮るなよ」 眠る力を呼び起こし、更に加速をつけて間合いを詰めようとしたその時…… 不意に視線の端に映った人影。 「ジュード?」 捜し求めた声に名を呼ばれ、思わず足を止めた。 黒いコートを羽織り、小さな紙袋を手にたたずむ…… ――リエル