(リエル?)
そう思いかけたが、一瞬でそうではないと気が付いた。
リエルと同じ、絹糸のようなその髪は、頭の両側の高いところで真っ赤なリボンで結われている。
背はリエルより少し高く、人形のように整ったその顔はリエルよりも少しだけ大人びている。
「子供が出歩く時間じゃないぞ?」
問いかけながら、何か違和感を感じた。
(そうだ、何故子供がこんな時間にひとりでこんなところに?)
しかも少女は、レースで縁取られた白い襟と袖口のある黒いワンピース一枚という姿。
まだ、ちらちらと雪の降る夜の公園に、微動だにせず立つその姿はどこか異様な光景だ。
いいようのない感覚を覚え、ベンチから立ち上がると、不意に少女が口元に笑みを浮かべ、口を開いた。
「ねえ、あなた……人間?」

