消え行く花のように



「てっきりお前さんの部屋へ戻ったもんだと思ってたんだが……違ったのか?」

俺の表情の変化に気付いたガーフィールドが不安げに尋ねた。

「いや……」

答える自分の声が、どこか虚ろな響きで遠く聞こえる…

「会ってないのか? それじゃあ、身内のところへでももどったのかねえ」

首をかしげながらガーフィールドがつぶやく声に思考を引き戻された俺は、すぐに店の出口へ向かった。

「ジュード?」

ガーフィールドの、引きとめようとする怪訝そうな声が聞こえたが

「リエルに身内はいない……俺が迎えにいかなくては」

そうとだけ言い残し、まだ何か言いたげなガーフィールドの視線を背に、リエルを探しに再び夜の街へと足を踏み出した。

(早く、迎えにいかなくては)

ただ、それだけの思いに突き動かされ……