消え行く花のように



俺の挑発を合図に、構えられた銃口がいっせいに火を吹く。

軽く地を蹴りそれをかわし、一気に中央の男の前へ飛び込んだ。

一瞬の間に銃口を掴むと、その顔を覗き込む。

「な、なんだおまえっ!!その目……さっきまで青かったのに……!?」

赤く変色した、人ならざる瞳に覗きこまれた男の顔に恐怖の色が浮かぶ。

「隊長!!」

異変に気付いた若い憲兵が叫んだ。

「殺してみろ? できるものならな」

目の前の男から目をそらさぬままそう言うと、容赦なくまた別の憲兵が発砲した。

今度は避けず、弾丸の方へ空いた手を向け……それを掴んだ。

「なっ……!!」

撃った憲兵が、信じられないといった顔で声を詰まらせる。

その場にいる全員が茫然として、動きを止めた――