流れ出る赤に吸い寄せられるように、夢中で貪りつく。
「あ……ぐ……」
時折漏れる、男のうめき声が聞こえなくなり、その身体から徐々に力が失われて、全く動かなくなっても、俺は『食事』をやめなかった。
ほんの僅かな生気も残すことを許さず――
やがて、ただの物言わぬ物体と化したその身体を投げ捨て、ふらふらと近くにあった建物の壁に寄りかかる。
「ハアッ……ハ……ハァ……」
乱れる呼吸を整えるうちに、渇きがやみ、頭痛もおさまり、ぼやけていた意識が戻ってくる。
意識がはっきりしてくると共に、自分が行った凶行の痕跡を再度目にした。
腕を折られ、生気を全て吸い取られ、もはや骨と皮しか残らず、路上に打ち捨てられた……
人間、だったモノ――
「う……」
何故か強烈な吐き気に襲われ、口元を抑える。

