消え行く花のように

(―8―)


連日の雪で、白く埋め尽くされた夜の道を、手をつないでガーフィールドの店へと歩く。

急ぎ足で歩く俺に遅れないよう、必死で歩くリエルの吐く息も白い。

リエルは何も訊かず、俺も何も語らなかった。

店に着く少し手前にきた頃、わずかに灯っていた街灯も消えだし、あたりは闇に覆われていく……

再び感じだした、喉の渇きに焦り、さらに歩を早める――

「あ……雪……」

少し駆け足になりながら、それでも握った手を離さずに着いて来ていたリエルが小さくつぶやいた。

冷たい、白い粉雪が、空を見上げたその小さな額にひらりと落ちる。

次々と白い結晶が落ちてくるその様は、風に吹かれ、舞い散る花びらを連想させた。