消え行く花のように



そう言うとリエルは不安げに顔を曇らせた。

「大丈夫、少しの間だ。必ず迎えに来る」

「でも……」

「お願いだ、困らせないでくれ。いいこだろう?」

出来る限り優しく、諭すように語りかける。

リエルは黙って、じっと俺の目を見つめていたが……やがて、小さく、コクリと頷いた。

「すまないな。じゃあ、行こう」

そう言ってドアへ向かおうとすると、俺の手を小さな手がぎゅっと掴んだ。

「手、つないでいってもいい?」

心細げにうつむき、唇を噛みながら、リエルは握った手に力を込める。

「ああ……いいとも」

俺の返事を聞くと、リエルは少しほっとしたような表情になり

「行こう」

俺の顔を見上げて、そう言った。