消え行く花のように








――夜も町は賑わい

時折祭りや祝い事が行われ

酒を飲み上機嫌な人間は

踊り歌い









人ごみにまぎれ

着飾った人間の娘と

恋に落ちた振りをして









悦楽と引き換えに

ほんの少しの

生気を味わいながら








小さな子供が無邪気に笑う声を聞くのが

好きだった


























もう

ずっと遠い風景――