消え行く花のように

(―3―)



「人では、ないの?」

リエルは少し首を傾げながら不思議そうな顔をした。

「まあ、そんなところだ」

真実を述べたところで、リエルにとって理解しがたいことは変わらないだろう…

俺は言葉を濁し、席を立つとベッドへ移動し、ゴロリと仰向けに寝転んだ。

リエルは俺が寝転がるのを見届けて、再びカップに口をつけ残っていたミルクを飲み干すと、椅子から降りてベッドへ歩み寄り、俺の顔を覗き込む。

「どうした? お前も寝るか?」

少し戸惑い気味な表情で見下ろすリエルへ問うが、返事はない。

「あいにくベッドはひとつしかない、少し狭いが遠慮する必要はないぞ?」

重ねて問うと、リエルは小さく首を横に振り、おもむろに着ていた服を脱ぎだした……