あたしは目を覚ますと、お母さんがいた。




「お母さん...」

「ごめんね...美月...ずっと1人にしてたね...お母さん...逃げてばかりだった...母子家庭だからって理由でお金がないからって理由で1人にさせたね...ごめんね...」

「いいよ...お母さん...」

「彼...いい人ね...」

「え...?」

「だって...お母さんの電話一生懸命探して電話してくれてさ...美月さんと結婚させてください!!美月さんがどんなに病気だとしても俺は美月さんとずっと一緒にいます!なんて...お母さんが断っても...決して引き下がろうとはしなかったわ...それでね、最近...また、電話がかかってきて結婚式あげますって言ってきてね...悩んだわ...子どもを見捨てたから...だから無理だって言ったら...彼が美月さんはお母さんの事嫌ってなんていません!自分の親ですから...俺のは親がいません。だから...美月には会わせてあげたいんです!!って言ってた...」


「賢治が...??」

「そうよ...残り少ない時間...彼のこと大切にしなさいよ」

「うん!!ステキな人とであったもん!!」

「そう...ごめんね。お母さん...ちょっと仕事あるから、また来るね」

「うん!あたし待ってる!!」


そして、お母さんは出て行った。



お母さん...ありがとう...。
賢治...あたしの見えないところでそんなことしてたんだね...。全く気付きもしなかったよ...。