「元々、この村八分って云うのは、多数決的な論点で見るもんでは無いけどな」
「数が圧倒的に多い方が、強いんじゃ無いのか?」
「いや、それは早計な考え方やな。演繹法的な考え方では見誤ってしまうで。この場合は、帰納法の方が良いかも知れんな」
「帰納法?」
「そうや。分かり易く例えるんやったら、眼の前に一匹の猫が居ったとしよう」
「ああ」
「この場合を紐解くと、猫Aが鼠を追い掛けているのを見たとしようか」
「追い掛けて、か」
「そうや。そんでや、次に猫Bが、又鼠を追い掛けているとしたら。次の猫Cが鼠を見たらどう云った行動をすると思う?」
「その猫Cは、鼠を追い掛けるんじゃないのか?」
「そこが問題でな。始めに云うた演繹法って奴で考えると、猫は鼠を追い掛ける物と云う小前提が有って、猫は鼠を追い掛ける物と云う風に展開して行って、結論として、全ての猫は鼠を追い掛けると云う結論を弾き出すんやけれど、それやと可能性の余地を完全に消し去った考え方になるんや」
「可能性?」
「数が圧倒的に多い方が、強いんじゃ無いのか?」
「いや、それは早計な考え方やな。演繹法的な考え方では見誤ってしまうで。この場合は、帰納法の方が良いかも知れんな」
「帰納法?」
「そうや。分かり易く例えるんやったら、眼の前に一匹の猫が居ったとしよう」
「ああ」
「この場合を紐解くと、猫Aが鼠を追い掛けているのを見たとしようか」
「追い掛けて、か」
「そうや。そんでや、次に猫Bが、又鼠を追い掛けているとしたら。次の猫Cが鼠を見たらどう云った行動をすると思う?」
「その猫Cは、鼠を追い掛けるんじゃないのか?」
「そこが問題でな。始めに云うた演繹法って奴で考えると、猫は鼠を追い掛ける物と云う小前提が有って、猫は鼠を追い掛ける物と云う風に展開して行って、結論として、全ての猫は鼠を追い掛けると云う結論を弾き出すんやけれど、それやと可能性の余地を完全に消し去った考え方になるんや」
「可能性?」


