「摘発の方法は?」
「俺は組織の中でも浮いた存在では在るが根回しも上手くてな。上層部に捻じ込んだ」
「下手したら捏造の上に誤認逮捕に成りますな」
「自白の強要等は日常茶飯事さ」
「空恐ろしい話や」
「警察機構が一旦捏造すれば殆ど露見する事は無い。仮に露見したとしても、都合の悪い事は絶対に隠蔽するさ。そう云う意味では、冤罪で捕まっている奴等は星の数さ」
「下手なヤクザよりも質が悪いでんな」
「合法のヤクザ。俺はそう思う様にしている」
「割り切りが必要やって事ですな」
「そう云う事だ。それよりお前さん達の話も聞きたいな」
「何れ話す時が来ますわ」
「ふん」
 富田は煙草をウィンドウから外に放り出しアクセルを踏み込む。私は流れる景色を眺め乍、今後如何成るのか色々と思案していると、富田が私の店の前に車を止めて下車する様に促す。
「明日のニュース楽しみにして置け」
「真っ当な情報は流さないんでしょ?」
「真実を流せばお前さん達も務所の中だ」
「勘弁願いたいね」
「それなら、今度美味い珈琲をご馳走して貰おうか」
「それで済むならね」
「折角上手い珈琲が飲める店を見付けたんだ、飲めなく成るのは口惜しいからな」
「商談成立ですか?」
「そう云う事だ」