男は、若い頃から現物紛い商法を軸にした仕事に従事した御蔭で、基本的な詐欺を行なうノウハウは早い段階で理解する事が出来た。
 現物紛い商法とは、商品を販売するが顧客に現物を渡さず、その商品の運用・管理・保管等を行うと称して、一定期間預かり証等しか交付しない商法等を指し、男が従事した業者は、豊田商事事件に代表されるペーパー商法と寸分変わら無い仕事だった。
 豊田商事は、短期間に巨額の詐欺を働き顧客を無視すると云う強引な方法を貫き通し、結果、代表者で在る永野一男が惨殺されると云う形で終焉を迎えたが、その当時、豊田商事の様な方法を取り入れ、巧みに立ち回っていた企業に男は従事していたが、的確な判断の元、従事していた企業が摘発される前に男は離職をした。それから数年間はあらゆる営業職に従事し乍自己資金を調達し、今の事業を立ち上げた。