「それは別口の仕事として捉えて良いのか?」
「それで構わん。必要経費に上乗せしてくれて良いわ。ギャラは何時もの通りで最低ラインを割る事は無いで」
「商談成立だな」
 会話のテンポが速い。恐ろしく決断力の有る男だ。こんな男が表でサラリーマンをしていると思うと、世の中本当に分からない物だ。片桐は決断するや、スーツの内ポケットから一枚の写真を取り出す。
「この男の雇主だ。心当たりは?」
「点と線が繋がったわ」
 関がニヤリと笑う。この言葉を推し量るに、間違い無く関が請け負った引き抜きの為の人材と、ゲームマスターが同一人物だと云う事だ。
「この男が、この人の娘さんを賭けの対象にしたゲームマスターや。序に云えば、ワシの請け負っとる仕事のターゲットでもある」
「和さんはどうする積りだ?」
「初めに云うた通りこの男を潰す以外に無いわ。表面的には小細工する必要が有るけどな」
「富田をけし掛ける、か……」